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カテゴリー: Uncategorized

オンラインシンポジウム 知的障害者の自立生活 これまでとこれから

「知的障害のある人の自立生活を考える会」は、知的障害のある人が、他の者と同様にどこで誰と生活するのかを選択できる社会の構築を目指して活動しています。  当会およびその前身である「自立生活声明文プロジェクト」では、2017...

自立生活支援のご相談

知的障害のある人の自立生活支援に取り組みたいとお考えの支援者の方、事業所の方、自立生活支援について詳しく知りたい方、お気軽にお問合せください。

介護者募集

ヒビノクラシの自立生活支援に関心のある方。
勤務地は練馬、世田谷、杉並等。
時給1600円~(深夜22時~5時 時給2000円~)
交通費別途支給、各種手当あり。

お問合せ

☎03-6755-7837
✉hibinokurashisya@gmail.com

ヒビノクラシ富士見台カフェ

hibinokurashi_fujimidaicafe

ヒビノクラシ富士見台カフェです。西武池袋線 富士見台駅 徒歩5分。毎週土曜日にドネーション食堂「土曜日のスプーン」をやっています。ギャラリーやイベントスペースとしてもお使いいただけます。主に知的障害のある人の地域での暮らしを支援する「自立生活支援ヒビノクラシ舎」のスタッフが運営しています。

ポラーノの庭ときがわ その2 11月24日 ポラーノの庭ときがわ その2

11月24日 ときがわチームのお茶会に参加しました。ハンドパンの演奏を聴きながら、自家栽培ハーブティーや手づくりスイーツを堪能して、おしゃべりもはずんで(僕はポラーノの庭の説明を軽くさせてもらった)、本当に和やかで素敵な時間でした。おしゃべりの中で、僕よりも先輩のハンドパン奏者の方が、「若い頃に国立のぶどう園で暮らしていた」と話してくれて。ときがわという里山で、このように和やかな集まりで、「ぶどう園」と聞けば、ふつうは「ぶどう農家として暮らしていた」と思ってしまいそうなものですが……。

そこからは、そのパンパイセンと僕の二人で一気に盛り上がることに。「バンドをやってた。ルナパーク・アンサンブルというバンド」と。その時には、記憶に引っかかりはあったものの、はっきり思い出せなくて。でも、江戸アケミさんが亡くなる3日前に麻雀を打って勝った話、篠田昌已さんを病院に連れて行った話、結成当初の工藤冬里さんのマヘル・シャラル・ハシュ・バズでも演奏していた話、遠藤ミチロウさん、こだま和文さんと。出てくる名前の全てが、若かりし頃の僕にとってのスーパースター。よだれダラダラもののエピソードを聞かせてもらいました。

それで、家に帰ってから、ひさしぶりにレコード棚をあさってみたら、なぁーんだ、持ってんじゃん。大熊ワタルさんも在籍していたバンドだったことを、そこで思い出しました。写真には、ついでに見つけた大熊さんの最初のバンド、絶対零度のシングル盤も。80年代初頭、この時代特有のヒリついたパンクロック。めたくそカッコいい。

それと、ならばと思って、大熊さんが編んだ『我方他方 サックス吹き•篠田昌已読本』を開いてみると、やっぱ、ありました。それもオーラスだ。「篠田昌已とのあれやこれや」。

ポラーノの庭には、僕の中でもうひとつ候補の名前があった。コンポステラ。都会にはない星空があるはずだし。支援の仕事に就く前、外房で古本とカレーの店をやっていたときの店内BGMは、細馬宏通さんのカエル目か篠田さんの東京チンドンだった。ポラーノの庭はヒビノクラシ関係者の福利厚生施設でもあるから、オープンを機に生活向上委員会を立ち上げようと思う。それと、ポラーノの庭が、国立ぶどう園のように若い才能で活気溢れる場所になればいいな、と思うのでした。

今日は篠田さんの誕生日で、明日が命日。

#ポラーノの庭
#ときがわ町
#ルナパークアンサンブル
#大熊ワタル
#絶対零度
#篠田昌已
#コンポステラ
#東京チンドン
#生活向上委員会
#国立ぶどう園
2025.12.06 土曜日のスプーン🥄
今日のごはん🍚
帰れ、鶏肉へ!(亡命ロシア料理レシピより)アレンジ
(玉ねぎと鶏肉の無水煮込み)
バターナッツかぼちゃのポタージュ
りんご入りキャロットラペ
ケールとカリフローレのクミン炒め
じゃがいもごはん

おやつ🧁
りんご煮のココナッツケーキ🍎
スコーン

飲み物☕️🥤
珈琲
和紅茶
ハーブティー
しそジュース
梅ジュースなどなど

#土曜日のスプーン
#ドネーション制カフェ 
#富士見台駅のあっちの方
#練馬区
#重度訪問介護ヘルパー 
#ヒビノクラシカフェ
#ヒビノクラシ舎
ヒビノクラシ文庫から本の紹介その23 ヒビノクラシ文庫から本の紹介その23

先日、「ねりま沖縄映画祭」で、NDU製作のドキュメンタリー映画『沖縄エロス外伝 モトシンカカランヌー』を観てきた。戦後沖縄をテーマにした作品で、とりわけ僕は、ブラックパンサー党員でもある在沖米軍黒人兵士の存在に関心があった。

上映後には、プロデューサーの小野沢稔彦さんのトークがあり、そのなかで太田竜の「辺境最深部に向かって退却せよ」が引用されていた。それを聞きながら、太田竜の思想的変遷や、島尾敏雄のヤポネシア論を踏まえて戦後日本の縄文論を論じた中島岳志『縄文 革命とナショナリズム』のことが自然と頭に浮かんだ。

ならばということで、しばらくサボっていた「本の紹介」を久々に更新しようと思い、この三冊を取り上げてみる。

中島岳志さんの『縄文』が、戦後史以降の「現代史としての縄文」を扱っているのに対し、三原容子さんの『農とアナキズム』は、戦前の農本的アナキズムを主たるテーマに据えている。中島さんが描く「縄文」の戦後史・現代史を、その前史としての「農本的アナキズムに傾倒した人びとの運動」とつなげて読んでみると、両者のあいだに通底するものが見えてくる。

例えば、三原さんが農本アナキストを論じる、「近代批判=西洋文明批判=東洋的なるものへの思い入れの中へ、天皇信仰はなんの抵抗もなく受け入れられたと推測される」という一節は、中島さんが論じる「縄文ナショナリズム」の説明にもそのまま響き合っているように思う。農やエコロジーに軸足を置くアナキストや、近代(=西洋文明)批判から辺境最深部へと退却した人びとが、いつのまにかナショナリズムに回収され、ファシズムに傾斜してしまうとするならば、近代的な価値観に疑問を呈し、ドヤ街を始め辺境最深部や農的暮らし、エコロジーなんかに強い関心を持つ僕自身も、けっこうヤバいのかもしれない笑。いや、マジで、笑いごとではないのかも?

そうした「罠」に絡め取られないための視点として、藤原辰史『生類の思想 体液をめぐって』に収められている「土の思想をめぐる考察――脱農本主義的なエコロジーのために」は、とても示唆に富んでいて、おおいに助けになるテキストだと思う。ありがたや。

そんなこんなで、この3冊を連続して読むと、オモロいと思います。

#ヒビノクラシ文庫
#中島岳志
#藤原辰史
#三原容子
#縄文
#農本的アナキズム
2025.11.22 土曜日のスプーン🥄
今日のごはん🍚
薬膳風チキンスープ
椎茸の炊き込みご飯
ゆず味噌ふろふき大根 
味付き卵
菊花ラディッシュ
里芋とさつまいものグリル

おやつ🧁
りんごのアップサイドダウンケーキ🍎

飲み物☕️🥤
珈琲
和紅茶
ハーブティー
しそジュース
梅ジュースなどなど

#土曜日のスプーン
#ドネーション制カフェ 
#富士見台駅のあっちの方
#練馬区
#重度訪問介護ヘルパー 
#ヒビノクラシカフェ
#ヒビノクラシ舎
ポラーノの庭ときがわ その1 11月18日 ポラーノの庭ときがわ その1

11月18日、ときがわ町玉川公民館にて、ときがわチームと会議。ときがわ在住の高校生も参加してくれた。もしかしたら、誰よりも「ポラーノの庭」に長く関わってくれる人になるかもしれない、、、。そう思ったらテンションが上がった。

建築士さんには、3月に最初の設計プランを出してもらい、その後、予算や仕様を踏まえながら5月、9月と改訂版を作ってもらってきた。そして今回の11月プランで、いよいよほぼ固まりそうだ。

会議ではブレスト的にコンセプト案を出し合った。ヒビノクラシの保養所として。私設公民館として。避難所として。何にせよ、「バリアフリー」と「カーボンフリー」このふたつの“フリー”なしには、サステナブルな場の運営も日々の暮らしも、成立しない。

ネットで、九州大学・黄英さんの論文「宮沢賢治『ポラーノの広場』論:『新しき村』との関連を中心に」を見つけて、興味深く読んだ。武者小路実篤の「新しき村」は、ときがわ町にほど近い毛呂山町にある。

僕達は現社会の渦中から飛び出して、現社会の不合理な歪なりに出来上がった秩序から抜け出て、新しい合理的な秩序のもとに生活をしなほして見たいと云ふ気もするのだ。(武者小路実篤「新しき村の小問答」より)

インクルージョンではなくエクソダス!

『日々の暮らしの手帳』に書いたけれど、障害福祉の仕事に就いている自分がこういうことを言うのは、ちょっとだけ勇気がいった。けれど、武者小路実篤なら、きっと共感してくれるはずだ。エクソダスの先にしか、本当の意味でのインクルーシブな社会は成立しない。そう思っている。

1月下旬にときがわの木を伐採し、乾燥させて、春に着工。夏の終わりの竣工を目指している。

#ポラーノの庭
#ときがわ町
#エクソダス
#バリアフリー
#カーボンフリー
Instagram 投稿 17981853626920330 Instagram 投稿 17981853626920330
2025.11.08 土曜日のスプーン🍄
椎茸魯肉飯
茶葉卵
台湾風豆乳スープ
辣白菜

キャロットケーキ
スコーン

珈琲
和紅茶
ハイビスカスティー
しそジュース
梅ジュース
等
📢お知らせ📢 11月の最終土曜日 2 📢お知らせ📢
11月の最終土曜日 29日 は、
ピープルファースト神奈川に参加するため、
「土曜日のスプーン」お休みとなります。

オープンしてから初のお休み日です!
お気をつけください。

その日以外は、今のところお休み予定なしなので、ご来店お待ちしております😊

「スペースえるぶ」さんの「アイアム展」開催中
土曜日のスプーンのオープン中のみですが、
いつもと違う風景で、お食事、お茶、休憩が楽しめます〜

大事なことなのでもう1度。
29日はお休みなので要注意!

「アイアム展」は12月6日が最終日です。
2025.11.01 土曜日のスプーン
ホワイトシチュー
焼き立てローズマリーパン
焼葱のマリネ
ケールサラダ
明日11月1日からNPO法人えるぶ「アイアム展」始まります。
2025.10.25 土曜日のスプーン🥄 飲み物 2025.10.25 土曜日のスプーン🥄

飲み物☕️🥤
珈琲
和紅茶
ハーブティー
しそジュース
梅ジュースなどなど

#土曜日のスプーン
#ドネーション制カフェ 
#富士見台駅のあっちの方
#練馬区
#重度訪問介護ヘルパー 
#ヒビノクラシカフェ
#ヒビノクラシ舎
2025.10.18 土曜日のスプーン🥄 飲み物 2025.10.18 土曜日のスプーン🥄

飲み物☕️🥤
珈琲
和紅茶
ハーブティー
しそジュース
梅ジュースなどなど

#土曜日のスプーン
#ドネーション制カフェ 
#富士見台駅のあっちの方
#練馬区
#重度訪問介護ヘルパー 
#ヒビノクラシカフェ
#ヒビノクラシ舎
ヒビノクラシ文庫から本の紹介その22 ヒビノクラシ文庫から本の紹介その22

市川沙央『ハンチバック』。これまで何となく避けてきた作品でした。読めば必ず動揺するだろうという予感があったのだと思います(辺見庸の『月』を手に取れないのも同じ理由です)。案の定、強く動揺しました。どうしても自分の仕事に引き寄せて読んでしまうからです。職業介護者として考えさせられたことは多々あるのですが、キング・オブ・コントのロングコートダディではありませんが、まだ言語化できません。たとえできたとしても、息抜きとして、ほとんど思いつきで書いているこのインスタグラムに投稿するわけにはいかないと思っています。

それでもここで『ハンチバック』を取り上げたかったのは、障害や支援と直接関係しない文脈からも考えたことがあったからです。それなら、いつも通りにつらつらと書いてもいいかなと思いました。

寝たきり同然の重度障害者女性が年がら年中〈生まれ変わったら高級娼婦になりたい〉とか呟いているアカウントなんてそりゃ皆んな反応に困るよな。(『ハンチバック』より)

浅川マキの顔が浮かびました。マキさんも「生まれ変わったら娼婦になりたい」と、何かのインタビューで答えています。「あたしが娼婦になったなら」という歌もあります。もしマキさんが現代のインターネットとSNSの時代に活動していたら、どんな表現や作品を発表し、社会にどう受け止められたのでしょうか。市川沙央さんと共鳴していたかもしれない。そんな想像をしてしまいました。

アンダーグラウンドの歌手として仲間をつくる事が出来なかったのは、残念だ。(『こんな風に過ぎて行くのなら』あとがきより)

アンダーグラウンド。浅川マキの代名詞。けれども今では、掃いて捨てるほど“アンダーグラウンド”を気取るアーティストがいます。その言葉自体、あまりにも手垢にまみれ、通俗的な響きしか持たなくなってしまいました。それでも、浅川マキの作品をほぼすべて聴いてきた私は、マキさんが「アンダーグラウンド」という言葉に込めた真意を考えずにはいられません。そして『ハンチバック』の次の一節に、それを探る糸口を見つけたように思うのです。

壁の向こうの隣人が乾いた音で手を叩く。私と同じような筋疾患で寝たきりの隣人女性は差し込み便器でトイレを済ませるとキッチンの辺りで控えているヘルパーを手を叩いて呼んで後始末をしてもらう。世間の人々は顔を背けて言う。「私なら耐えられない。私なら死を選ぶ」と。だがそれは間違っている。隣人の彼女のように生きること。私はそこにこそ人間の尊厳があると思う。本当の涅槃がそこにある。(『ハンチバック』より)

また、遥か昔に読んだ中上健次の『讃歌』も思い出しました。『ハンチバック』も『讃歌』も、生々しく露悪的なまでの性的描写が多いのですが、いわゆるポルノとは違います。〈せむしの怪物〉〈サイボーグ〉としての性行為を通じて、生きることの苦しみや哀しみを描きながらも、同時に生きることへの執着や強かさも感じられるのです。さらに、『ハンチバック』『讃歌』は、いずれもタイトルが内容に対して反語的であるという点でも共通しているように思います。前者はネガがポジに。後者はポジがネガに。

そして、『讃歌』は『日輪の翼』の後日譚的な物語であり、両作を連続して読むといっそう深みが増します。市川沙央さんの最新作『女の子の背骨』はまだ読めていませんが、『ハンチバック』との連続性の中で読んでみたい。『女の子の背骨』を読んでから『ハンチバック』を再読すれば、今とはまた違った読みになるはずです。それも楽しみです。

新旧の芥川賞作家が、フェミニズムとマチズモという決定的に相反する世界観から執筆しているにもかかわらず、重度障害者と路地(被差別部落)出身者というアウトサイダーとしての立場で交差し、作家の意図も時代も超えて作品が響き合う。そのことが、私にはとても興味深く、そして希望を感じさせるのです。

最後に。文庫版に収録された荒井裕樹さんとの往復書簡は、職業支援者としての私にとって非常に興味深い内容でした。けれどもそれは同時に、作家論的な読みを促し、強化してしまう側面もあるように感じたのです。もちろん、作家論的な読みが悪いと言いたいわけではありません。それだけでは少しもったいない気がするということです。ただでさえ『ハンチバック』は、「重度障害のあるフェミニストが書いた小説」という枠で読まれがちだろうから、あえてテクスト論的に読むことをお勧めしたい。私も作家論の枠組みだけで『ハンチバック』を読んでいたなら、浅川マキや中上健次の作品との親和性を考えることはなかったと思うので。作家の意図を超えて自由に読むことができたとき、『ハンチバック』の可能性と味わいは、今よりもずっと広がるはずです。だって、作者がどうであろうと、『ハンチバック』は純粋に、そして抜群に刺激的で面白い小説だから。

#ヒビノクラシ文庫
#市川沙央
#ハンチバック
#中上健次
#讃歌
#浅川マキ
#アンダーグラウンド
2025.10.11 土曜日のスプーン🥄
紅玉のサンバル
冬瓜とロビア豆のスープカレー
ヤングコーン
人参とアーモンドのサラダ
切干大根のアチャール

飲み物☕️🥤
珈琲
和紅茶
ハーブティー
しそジュース
梅ジュースなどなど

#土曜日のスプーン
#ドネーション制カフェ 
#富士見台駅のあっちの方 
#練馬区
#重度訪問介護ヘルパー 
#ヒビノクラシカフェ
#ヒビノクラシ舎
ヒビノクラシ文庫から本の紹介その21 ヒビノクラシ文庫から本の紹介その21

前回『人種契約』を紹介したときから、次はトニ・モリソン『ビラヴド』を取り上げようと考えていました。けれどもここで、三度登場のハン・ガンとパレスチナ特集の『現代詩手帖』を割り込ませたいと思います。ハン・ガン『少年が来る』は、韓国民主化運動の象徴である光州事件を題材にした小説です。

ベトナム戦争に派遣されていた韓国軍のある小隊について、こんな話を聞いたことがあります。彼らは田舎の村の会館に女性や子ども、老人たちを集めて、全員を焼き殺したのだというのです。戦時中にそのようなことをしながら褒賞を受けた人々がいて、彼らの一部はその記憶を抱えたまま、今度は私たちを殺しに来たのです。済州島で、関東と南京で、ボスニアで、全ての新大陸でそうしたように、遺伝子に刻み込まれたみたいに同一の残忍性で。(ハン・ガン『少年が来る』第4章「鉄と血」より)

ここで言及される「済州島」は済州島四・三事件を、「関東」は関東大震災時の朝鮮人虐殺を、「南京」は南京大虐殺を、「ボスニア」はスレブレニツァの虐殺を指しています。そして「全ての新大陸」は、ヨーロッパによる南北アメリカ大陸の先住民虐殺を指します。今この文章を読むと、そこに「ガザ」を、そして私の職業的な立場からは「相模原」を重ねずにはいられません。

けれども、今ガザで起こっていることも、9年前の相模原事件のことも、私にはまだ自分自身の現実世界と結びつけることができないでいます。

もちろん自分なりに考えてはきました。エドワード・サイードのパレスチナ関連の著作や、立岩真也さん始め研究者による相模原事件関連の書籍などを手掛かりにして。けれど、これら著作はそもそもの性質上、事件の客観的な理解には役立ちますが、自分自身の現実世界と結びつくために必要となるであろう、胸への強烈な突き刺さり、みたいなものが(少なくとも私には)ありません。

Youtubeのニュース動画もいくつも見ました。やはりこれも、現実感が乏しく、胸への突き刺さりがない。ニュース映像なのに、あたかも「よくできたフィクション」を消費しているかのような感覚に陥ってしまうのです。

ところが、ハン・ガンにせよ、トニ・モリソンにせよ、パレスチナ詩人にせよ、小説や詩というフィクションであるにもかかわらず、読み進めるにつれて胸への突き刺さりが強くなり、自分自身の現実世界にめり込んでくるような、そんな感覚を覚えるのです。そう言えば、辺見庸の『月』を読んでいない。ずっと読もうと思いながら、いつも後回しにしてしまう、、、。

『少年が来る』では、無惨に殺された中学生のトンホが物語の中心に据えられます。一方『ビラヴド』では、逃亡奴隷として生き延びるために母親セサに殺されざるを得なかった娘が亡霊(=ビラヴド)となって現れ、物語を動かしていきます。時代も国も異なりますが、どちらも虐げられ、殺されていった無数の人々の鎮魂の物語です。生き残った者は、癒されることのないトラウマと向き合いながら、それでもいつの日にかはそこから恢復して、生きていかなければならないことを教えてくれます。

最後に、イスラエルの空爆で殺されたガザを代表する詩人リフアトさんと、今もガザで執筆を続ける彼の教え子だったアリアさんの詩から。

わたしが 死ななければならないのなら
あなたは、生きなくてはならない
(リフアト・アルアライール)

どうして、彼の最期の言葉を裏切ることができる?
『あなたは、生きなければならない』
(アリア・カッサーブ)

#ヒビノクラシ文庫
#少年が来る
#ビラヴド
#パレスチナ詩アンソロジー
#ハンガン
#トニモリソン
#フリーパレスチナ
2025.10.04 土曜日のスプーン🥄
ワンタンスープ
中華おこわ
蓮根とピーマンの沙茶醤炒め
煮卵
辣白菜

飲み物コ☕️🥤
珈琲
和紅茶
ハーブティー
しそジュース
梅ジュースなどなど

#土曜日のスプーン
#ドネーション制カフェ 
#富士見台駅のあっちの方 
#練馬区
#重度訪問介護ヘルパー 
#ヒビノクラシカフェ
#ヒビノクラシ舎
【10月18日(土)兼業ヘルパーイベントのお知らせ】一般社団法人わをんでは、10月18日(土)に兼業ヘルパーイベントを開催します!

ご自身でライフワークを持ちながら介助の仕事に携わっている、介助者の働き方に注目して、その働き方が介助者と当事者両方にどういう影響があるのかを語り合うイベントとなっています。

当日は会場参加のほか、Youtubeライブ配信も予定しています。ご参加お待ちしております!

申し込み詳細は以下をご覧ください。
https://peatix.com/event/4568010/view

【登壇者紹介】
嶋田拓郎(一般社団法人わをん事務局長)代表理事の天畠大輔の介助を学生時代から現在まで続けている。現在は東京から香川県に移住したが、本業の就労支援の仕事を続けながら月に1回東京に通って、天畠の介助を続けている。

小西雄次郎(NPOココペリ121所属)介護福祉士、サービス提供責任者、バンドマン、落語家、漫才、トランペッター、二児のパパ、やりたい事が沢山ある人です。とても暗い高校時代を過ごしましたが大学時代に友達を作る為に参加した音楽サークルをキッカケに自我を解放。大学卒業後、就職活動の波に乗れずブラブラしつつも、ちゃんとしなければとサラリーマンになったものの、ノルマや派閥といったものに疲れ果て、どうしようもないところに介護(ココペリ)に出会い救われました。その辺のお話はまた後ほど。皆さまにお会い出来るのを楽しみにしております。

こだまたけひろ2021年に東京都練馬区で居宅介護・重度訪問介護事業所「自立生活支援ヒビノクラシ舎」を設立。翌年には「ヒビノクラシ富士見台カフェ」を開設し、知的障害のある人の自立生活支援を行う。現在は2026年夏開業予定の保養施設「ポラーノの庭ときがわ」を準備中。

天畠大輔(一般社団法人わをん代表理事・参議院議員)1981年生まれ。14歳の時、医療ミスにより、四肢麻痺・発話障がい・視覚障がい・嚥下障がいを負い、重度の障がい者となり車椅子生活となる。 ルーテル学院大学を経て、立命館大学大学院先端総合学術研究科先端総合学術専攻一貫制博士課程修了、2019年3月博士号取得。日本で最も重い障がいをもつ研究者となる。現在は参議院議員(れいわ新選組)、中央大学社会科学研究所客員研究員。一般社団法人わをん代表理事として重度障がい者の長編インタビューサイト「当事者の語りプロジェクト」運営。
2025.09.27 土曜日のスプーン🥄
オムライス🍄キノコと赤ワインソース
白ナス焼き浸し
さつまいもサラダ🍠
ケールサラダ
バターナッツポタージュ

飲み物コ☕️🥤
珈琲
和紅茶
ハーブティー
しそジュース
梅ジュースなどなど

#土曜日のスプーン
#ドネーション制カフェ 
#富士見台駅のあっちの方 
#練馬区
#重度訪問介護ヘルパー 
#ヒビノクラシカフェ
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ヒビノクラシ文庫から本の紹介その20 ヒビノクラシ文庫から本の紹介その20

昨日、ヒビノクラシのいくつかのグループラインで話題になったこと。そして、最近注目を集めた市川沙央さんによる朝日新聞批判。加えて、恐らく自分では正しいことをしていると思いながらも一貫して差別をし続ける各種公的機関との日々のやりとり。そうした出来事のたびに、私は本書を思い出します。

杉村昌昭さんの「訳者あとがき」には、人種契約について次のように簡潔な説明があります。

ミルズの言う「人種契約」とは、西洋の社会思想の基盤を支える「社会契約」のなかに埋め込まれた「人種(差別)契約」のことである。言い換えるなら、西洋社会における「人種差別」は、世上よく言われる「社会契約」を逸脱した例外的現象などではなくて、「社会契約」そのもののなかに起源があるということだ。ミルズは本書でこういう画期的な概念と見方を提起したのである。トマス・ホッブズ、ジョン・ロック、イマヌエル・カント、ジャン=ジャック・ルソーといった系譜に体現される西洋の政治思想としての「社会契約」論は、人種に対して偏見のない公正な立場に立脚したものとされてきたが、現実には彼らの理論は白人のあいだでだけ通用する関係調整を目指したものであること、このことをミルズは綿密な文献的手続きを通して本書で明らかにしている。つまり、これらの政治理論家は「人種契約」をつくりだすのに一役も二役も買っているということである。そして、この「社会契約」のなかに潜在する差別契約としての「人種契約」は、白人が非白人を抑圧したり搾取したりする現実を生み出した。しかし、「社会契約」という概念に基づく政治的装置は、非白人を排除した白人だけのあいだの理念的合意にすぎないにもかかわらず、あたかも唯一無二の〝民主的政治体制〟であるかのごとく機能してきた。そして、現代の政治理論家(『正義論』のジョン・ロールズなど)もこのことに気づいていないか、気づいていないふりをしている。なぜなら彼らのほとんどが白人プロパーの政治理論家として承認されているからであり、白人のつくった政治システムが至上のシステムであることを前提にしているからである。そして「社会契約」を基にした〝民主的”と称される政治体制が現実には人種差別的に機能していることを見ようとしない。(「訳者あとがき」より)

また、ミルズさんは本書をラディカル・フェミニズムの影響下で執筆したことを明らかにしており、巻頭の「謝辞」には次のように書かれています。

本書のテーマが人種にしぼられているからといって、支配のもうひとつの体制であるジェンダーの現実をわたしが認めていないとは受けとらないでいただきたい。(「謝辞」より)

ここで私が改めて思うのは、人種やジェンダーに加えて、ディスアビリティの現実もまた支配体制のひとつである、ということです。言うなれば、「障害契約」や「発達契約」といった視点から社会を点検していくことの重要性です。杉村昌昭さんの引用にある「白人」を「健常者」に、「非白人」を「障害者」にそれぞれ読み替えても、まったく文意を損なうことなく読めると思います。

#ヒビノクラシ文庫
#チャールズWミルズ
#人種契約
#杉村昌昭
#市川沙央
#朝日地球会議
250920 土曜日のスプーン🍅
晩夏のトマトカレー
ケールとじゃがいものソテー
赤ピーマンマリネ
キャベツのスープ

ココナッツケーキと豆腐ココアクリームのミニパフェ

珈琲
和紅茶
ハーブティー
しそジュース
梅ジュース
等

過ぎゆく夏を偲ぶ寂しさが、年々薄らいでいきます。ようやく終わるのか…グッバイロングサマー。
昨日、移動支援のあの子と歩いた川辺に、彼岸花の蕾が。
少しでも長く、秋を感じられますように。

今日も偶然居合わせたお客さまに、出会いが生まれていました。
そういう瞬間に出くわすのがおもしろい。
暑すぎてしばらく来られなかった、という方も。またいらしてくださいね😊😊😊

#自立生活支援
#重度訪問介護
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#練馬カフェ 
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